制限酵素

 

1.     特定の塩基配列を認識(結合)し、二本鎖DNA(の両鎖)を切断する酵素。

2.     制限酵素で切断される塩基配列は、通常パリンドローム構造をとっている。

3.     切断されたDNAの末端は、突出末端もしくは平滑末端の構造をとる。

 

荒っぽく言って、完全にランダムな塩基配列上で特定の6塩基配列は、4=4096bpに一回程度現れることになる。つまり、6塩基認識の制限酵素で切断すると4000bp程度の大きさのDNAになっても不思議はないことになる。(ただし、実際はDNAの塩基配列に偏りがある。)

 

DNAリガーゼについて

l     ひとつのDNAを制限酵素で切断し、それをDNAリガーゼで再結合できる。

l     異なる二つのDNAを同じ突出末端をつくる制限酵素で切断し、それらをDNAリガーゼで再結合できる。

 

制限酵素は、種々のバクテリアにより生産されている。

制限酵素は、バクテリア内での特定のファージ(バクテリアに寄生するウイルス)やプラスミドの増殖を制限する因子であり、一種の自己防衛システム。

制限酵素は、通常、自己のDNAを切断しない。

自己のDNAに含まれる制限酵素切断配列は、メチル化して、切断できなくしてある。