明治薬科大学広報 No.120
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14 明治薬科大学と防衛医科大学校は、令和4年に合同多職種連携教育(IPE)についての協定を締結し、合同でIPEを実施しています。 令和5年8月25日(金)に行ったIPEには、医学科81名、看護学科117名、薬学科382名の1年生が参加しました。まず学生は事前に提示された「医師・看護師・薬剤師座談会ビデオ」および「事例提示ビデオ」を視聴し、医療事故の原因とその防止策に関する事前課題に取り組みました。そして当日は、医学科1〜2名、看護学科2〜3名、薬学科7〜8名からなるグループに分かれ、本学が提供する双方向授業システムを活用した完全遠隔方式にて自由に語り合いました。課題の内容や参加態度などを総合的に判断し、各グループから1〜2名の優秀学生を選出した結果、本学からは47名の学生が選ばれ、10月10日(火)に越前宏俊学長から各受賞者に直接表彰状が授与されました。 令和6年2月16日(金)には、1年後に実際の医療現場に立つことになる医学科5年生80名、看護学科3年生116名および薬学科5年生117名の学生を対象にIPEを実施しました。当日、学生は各学科2〜3名からなるグループに分かれ、事前に調べた医療事故例の発表と討議、さらに医療事故防止策を提案するグループワークを完全遠隔方式で実施しました。課題の 学校法人明治薬科大学と公益財団法人結核予防会は医学・薬学教育・研究に関する連携協力を行う目的で、2018年4月24日(火)に公学連携協力協定を締結しました。これまで明治薬科大学と結核予防会の2つの法人が果たしてきた社会的な役割を踏まえ「教育・研究・臨床」を基本とした分野において更なる連携・協力関係を構築し、地域および社会貢献の推進を図るものです。コロナ禍をはさんで、3回の交流会を行ってきましたが、今回は以下に示す研究面の内容で第4回の医療薬学交流会を開催しました。 2024年3月1日(金)の18時からフロネシス棟講義室で、本学学長の越前宏俊先生による挨拶で開会されました。初めは「臨床と疾患モデル解析から学んだ全身性疾患へのアプローチ-間歇的低酸素と腸内環境変化-」の演題で結核予防会複十字病院SAS治療センター長の木村 弘先生にご講演いただきました。活発な質疑応答後、続いて、本学分析化学研究室教授の小笠原裕樹先生により「睡眠時無呼吸症候群における生化学的診断法の開発 peroxiredoxin 2の酸化状態は、その指標となり得るか?」の演題でご講演いただ内容や当日の発表・討議の態度などを総合的に判断し、各グループ1名ずつの優秀学生を選出した結果、本学からは20名の学生が選ばれ、令和6年4月5日(金)に越前宏俊学長から各受賞者に直接表彰状が授与されました。 事後のアンケートでは、学年・学科を問わず大多数の学生が「この実習は有意義であった」と回答しており、学生満足度の高い教育プログラムを提供できていると考えます。今後も内容を改善しながら、この合同IPEを続けていく所存です。 (早期体験学習・IPE委員会IPE部門長 蒲生 修治)きました。小笠原先生の発表内容は複十字病院SAS治療センター診療科長の上山雅子先生との共同研究の成果です。 本学はもちろん、複十字病院、結核研究所など、関係各所からの参加により活発な交流会となり、最後に、本学の公学連携支援特任教授 伊東明彦先生から次年度に向けてのご挨拶をいただき、閉会となりました。(前副学長 兎川 忠靖) 令和5年度 防衛医科大学校・明治薬科大学合同多職種連携教育(IPE)第4回 医療薬学交流会

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