14 令和7年3月18日(火)に、髙橋直子先生(薬剤師(薬学修士)/薬事運営コンサルタント/立命館大学薬学部・医療コミュニケーション講座非常勤講師/アンガーマネジメントプロフェッショナルインストラクター ®)に、「大学におけるアンガーマネジメントとハラスメントについて」というテーマでご講演をいただきました。このご講演は昨年度の「より良い教育現場を整えるためのアンガーマネジメント超入門」に引き続いて企画しました。今回のご講演の目的は、「アンガーマネジメントのスキルを職場環境で実践しハラスメントの予防と心理的安全性の構築を目指す」でした。ハラスメントの発生メカニズムや怒りの感情との関係性、自身の怒りの傾向を把握し建設的な対処法を習得するためには自身のルールや価値観の伝え方の工夫が必要です。ご講演では、薬学部の学生をとりまく環境に視点においた具体例を交えてのお話しをいただきました。例えば、危険な薬品を使った実験中の教員からの注意喚起と怒りは全く別物であること、薬局や大学の講義でのご自身の経験談を通し、価値観のすり合わせとルール作り、その伝え方の重要性、自身の許容範囲を設定することについて、大変わかりやすく解説いただきました。 明治薬科大学セルフメディケーション学研究室寄付講座は、平成 25 年(2013 年)に創設して以降 9 年にわたりウエルシア薬局様に、また令和 4(2022)年度からは引き続きエー・アイ・システムプロダクト社様に運営にかかわる研究費をご支援していただいてきました。合わせて、本シンポジウムは平成 25 年の初回開 催 か ら 12 回 目 を 迎 え ま す。 本 来 で す と 令 和 6(2024)年度内に開催すべきところ、諸事情により令和 7 年 5 月 10 日(土)に開催の運びとなりました。 本年度のシンポジウムは、「アロマと電解還元水でセルフメディケーション」と題し、7 テーマの研究発表が行われました。すなわち、前半 3 演題は睡眠に関する発表で睡眠の質を向上させ、睡眠時間を伸ばすためにアロマの効果を検証しました。具体的な研究内容は本人による主観的データに加え、睡眠中の各種のデータを入手するための装置をおへその近くに装着して客観的なデータ、すなわち、就寝中の本人では気づきにくい途中覚醒回数や時間、無呼吸状態あるいは上向き、下向き、横向きなどの就寝状態までの詳細なデータとの関連を紹介いたしました。また、後半 4 演題は特殊電解還元水 S-100 をセルフメディケーション支援に応用するための研究として、低い表面張力および 今回の講演会は年度末の対面開催であったにも関わらず、理事、監事、教職員の皆様に多数ご出席いただきました。また、講演前後のアンケートにご協力いただいた皆様にこの場をお借りして御礼申し上げます。アンケート結果は今後のハラスメント防止講演会の企画等の参考とし、さらなる学びの機会をご提供していく予定です。 引き続き、ハラスメント防止に向けて皆様のご協力を賜りますよう、よろしくお願いいたします。高い還元性を示すメカニズムの解明、くせ毛/エイジング毛のうねり改善効果、HaCaT 細胞を用いたスクラッチアッセイによる創傷治癒効果、マクロファージを用いた歯周病の炎症抑制作用について発表いたしました。さらに、例年恒例のワークショップではアロマ芳香浴のためのオリジナルアロマクラフトを作成して頂き、学長を含め参加者全員が楽しまれました。 対面発表となり演者と参加者の質疑応答も活発におこなわれましたが、改めて本研究室がもたらすセルフメディケーション支援の重要性を確信することとなりました。 (セルフメディケーション学研究室 寄付講座教授 石井 文由)(ハラスメント防止委員会 酒井 良子)セルフメディケーション学研究室 第 12 回公開シンポジウム 2024ハラスメント防止講演会
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