明治薬科大学広報 No.123
4/24

3理事長 佐川 賢一ましたこと、さぞ、お喜びのこととお祝い申し上げます。私は、本学を卒業した一人として、ここに皆さんをお迎えできることを大変嬉しく思います。 本学キャンパスを訪れ、正面に入って右手にあります銅像は、本学の創学者、恩田重信先生です。本学は、明治 35 年(1902 年)に、「薬学の普及と社会に有用な薬剤師を養成し、医薬分業を実施し、国民の保健衛生へ貢献する」という崇高な目的をもって創設されました。それ以来、長きに渡る伝統を堅持しつつ、この精神は、脈々と受け継がれております。今年は「創学123 周年」にあたり、かつ「大学院設置 50 周年」を迎えます。 昨今の医療環境や薬剤師の業務環境は大きく変化しております。厚生労働省は、国民のための医薬分業をさらに充実させるため、「かかりつけ薬局・薬剤師や健康サポート薬局」、在宅医療、オンライン服薬指導や健康保険証の顔認証システム導入等を推進しております。本学は、その変革にいち早く対応できる薬学の専門教育や実務教育ならびに研究を通じて、医療人としての「豊かな人間性」を兼ね備えた「高い倫理観の醸成」に努めております。広く深い教養を持つことは、生涯に渡り社会の一員としての責任と義務を自覚して活躍する礎となることでしょう。 薬学の基礎教育・研究を目的とした本学の 4 年制の「生命創薬科学科」は、医薬品の研究開発や技術者育成、ならびに大学院では、国際競争力を持つ創薬から育薬等の広い分野において活躍できる人材を養成しております。更には最近、薬学や医療の発展に寄与する AIやデータサイエンス等の教育や、感染症の分野に強い人材の養成等を進めております。また、本学は近年の国際社会に共通する課題である持続可能な開発目標(SDGs) にも取り組み、ホームページに紹介しておりま す。 更 に は、 国 家 事 業 で あ り ま す「GREEN ×EXPO 2027 国際園芸博覧会」(テーマ:幸せを創る明日の風景)に協力して、明治薬科大学は令和 9 年(2027 年)8 月に「創学 125 周年」を記念して参画します。本学の特色であります「薬学・医療・健康」 新入生の皆さん、ご入学誠におめでとうございます。 桜も満開となり、この良き日に 499 名の皆さんをお迎え出来ました。心から祝福し、教職員一同歓迎いたします。ならびにご父母の皆様には、ご子息、ご息女が無事、ご入学を迎えられの視点から「植物や薬草、健康」をテーマに参加し、広く社会貢献を果たしてまいります。学生の皆さんの若い力を大いに発揮していただきたく期待しております。 本学はこの清瀬キャンパスでのモデル薬局における事前実習教育はもとより、大学附属薬局における地域医療の実践的な実務教育をはじめ、臨床に強い医療人養成と研究を目的に、高度先進医療を担う大学病院や地域中核病院等多くの医療機関と連携協定を締結し「臨床薬学教育・研究」を実施しております。 また、次世代型先端医療に資する薬剤師養成や技術者育成を図るべく、薬学データサイエンスコースなど、充実した教育研究環境を備えております。また、女子寮「せせらぎ」では、皆さんの生活を支え、学習環境の充実を図り、大学への帰属意識の醸成に努めております。 さらに、創学発祥の校舎跡地・千代田区紀尾井町にあります明治薬科大学剛堂会館は、「創学 120 周年記念事業」として建て替えを進め、1 年後の令和 8 年(2026 年)3 月の開館を目指して建築中であります。ここでは収益事業のテナントオフィスに加え、「社会人大学院講座」や「生涯学習・リカレント教育」の施設としての多目的ホール (300 名収容 )、及び本学の学生や卒業生、維持員、明薬会同窓生、教職員が気軽に集えるラウンジの設置も計画しております。 さて、大学は基礎を学び、問題を発見できる力、課題を解決できる能力、考える知恵を学ぶところです。入学された皆さんは、将来の目標や夢を目指して粘り強く勉学に励み、自ら学んでください。 また、これからは新たなキャンパスライフが待っております。学友やサークル活動等で多くの出会いがあるはずです。何事にも関心を寄せると共に感動する気持ちを大切にして、日々の学習、研究を通して、薬の専門家を目指し、チャレンジする精神を養ってください。人生において、一番重要な時期となることでしょう。教職員は皆さんの「学ぶ心」に熱意をもってサポートすることを誓います。 本学は、創学者の信念に基づき、独自の大学経営スタイルを確立しておりますが、卒業生の方々が中心となり、他大学に類をみない「維持員制度」により、経営が支えられています。学内の資料館には、維持員制度紹介コーナーがありますので、是非とも、見学いただき、皆さんには将来、維持員として本学を支えていただくことを念願しております。 最後に、本日の入学された思いを大切にして、卒業時には大きく成長され、皆さんの思いが確実に実を結ぶことを願いつつ、私の挨拶に代えさせていただきます。令和 7 年度 入学式祝辞

元のページ  ../index.html#4

このブックを見る