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暮らしの中の言語学2023.10.06

シュードウリジン/シュウドウリジン/プソイドウリジン

画像はNHKのニュースからいただきました。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231002/k10014211101000.html?fbclid=IwAR3WQ5By30rIEN0nGTYlq58DRQ_ZFjUV8_WcaztWXVmNN6s89Zmf7JrLQOQ


Nobel Weekには、私の英語の授業でも毎年薬学に関連するニュースを紹介しています。今年はmRNAワクチン実用化に大きな貢献をしたカリコ氏らの研究に関してpseudouridineに触れました。


https://www.nobelprize.org/prizes/medicine/2023/advanced-information/


2年前、mRNAワクチンが実用化された際、報道番組では「シュウドウリジン」という表記で取り上げられていて、自分でも検索してみたところ、まず「修道リジン」と変換されました。が、区切り方としてはpseudo- + uridine。


pseudo-は私の研究対象で、関係する論文も書いています。なのに、2年前に初めて「シュウドウリジン」を見たときには、「シュウドウ・リジン?」と思ってしまったのでした。


ニュースなどでは、最近は「シュードウリジン」に統一されてきているようです。一方、英和辞典では「プソイドウリジン」が多いようですね。pseudo-に対しては、他にも「プセウド」、そして「偽、疑似、仮性、エセ」などいろいろな表記・訳語が当てられます。pseudoephedrineの場合は、「プソイドエフェドリン」や 「偽エフェドリン」とされているようです。


pseudo-自体、辞書によって、連結形(combining form)としていたり接頭辞(prefix)としていたり。


このシュードウリジン、ヤマサ醤油が開発・生産しているということも興味深く思いました。


mRNA合成用原料のシュードウリジン | ヤマサ醤油株式会社 医薬・化成品事業部 (yamasa-biochem.com)

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