変異原性試験であるAmesテストの陽性化合物を化学構造を用いて予測するイベントが開催されました。
国立医薬品食品衛生研究所が主催した第二回Ames/QSAR 国際チャレンジプロジェクト(the Second Ames/QSAR International Challenge Project)がコンペの正式名称です。
当研究室でも、2020年当時にQSARを研究テーマにしていた黒崎さん、佐々木さん、松坂さんと私植沢でこのイベントに参加しました。
先日、その結果を報告する論文が公表されました。
その中で、私たちの予測モデルが適切に調整された3つのモデルのひとつとして取り上げられました。
“The three well-adjusted models were Model no. 7 (F1-score of 49.7%, A-sensitivity of 71.4%, sensitivity of 50.8% and specificity of 91.5%), 14 (51.1%, 95.7%, 58.0% and 88.6%, respectively) and 16–1 (51.6%, 71.3%, 53.4% and 90.7%, respectively). “
「適切に調整された 3 つのモデルは、Model no. 7 (F1 スコア 49.7%、A 感度 71.4%、感度 50.8%、特異度 91.5%)、14 (51.1%、95.7%、58.0%、88.6%)、16ー1 (51.6% 、71.3%、53.4%、90.7%)であった。」
上記の16–1が私たち明治薬科大学のモデルです。ちなみに、7はMultiCASE Inc.が、14はブルガス大学が提出したモデルの結果です。
これはこれでとても誇らしいことなのですが、実は評価化合物のカバー率(性能検証用の全化合物の中で予測結果を提出した割合)を考慮すると話は少々ややこしくなります。
要するに、このカバー率を考慮すると私たち明治薬科大学が提出したモデルは他を圧倒していることになります。
この解析について、少しずつ紹介していきたいと思います。