日本薬剤師研修センターが推し進めている生涯研修の一つに、日本生薬学会との協力のもと行われている、「漢方薬・生薬認定薬剤師制度」があります。1年間講習を受け、さらに薬用植物園での実習を行い、試験を受けることが出来るようになっています。本園はその薬用植物観察実習の受入れ薬草園の一つとして協力しています。また、本学の地域貢献の一環として行っている「市民大学講座(旧:漢方やハーブに親しむ会)」の集会にも活用されております。
本園は、清瀬市が例年4月上旬に取り組んでいる「清瀬カタクリまつり」の散策ルートにもなっています。本学周辺にはカタクリ、ニリンソウが群生しており、貴重な自然とのふれあいが出来る地域となっています。今でも武蔵野の雑木林が残っています。本園は各方面の団体見学者、研修などにも利用されています。なお、昭和56年より、社団法人日本植物園協会(第4部会)に加盟しております。この法人は関連団体との連絡提携を緊密にし、植物園事業の普及発展に寄与することを目的としています。それを踏まえ、今後は一般社会人の生涯教育の場としてのさらなる充実を図る必要があるものと考えられます。教育、研究材料の提供という面もさることながら、最近では、地球規模の環境破壊による植物資源の消失ならびに多くの種が絶滅の危機に晒されています。薬草に限らず貴重な植物の遺伝子資源の保全のためにも今後、植物園として努力していく必要があります。