2017年活動報告

1.清瀬市健康増進課とのセルフメディケーション推進の取り組みを開始

明治薬科大学の学舎があります清瀬市では2016年度より「健幸ポイント」の仕組みを他地域に先駆けて開始しております。これは、対象となる住民が健康のために実践する活動や取り組みに対してポイントを付与し、このポイントに応じて地域で使える商品券を配布する仕組みです。

本研究室では、この取り組みを支援すべく、この健幸ポイントの付与対象となる事業として、毎週柳瀬川のほとりを歩くウォーキング教室「美しくウォーキング」と、メタボやロコモが気になる方を対象とした健康チェックおよび健康習慣づくりの企画「100歳まで健康なからだづくりプロジェクト」を運営して参りました。「美しくウォーキング」には、100名以上の参加申込があり、毎週火曜日に約80名の参加者と一緒に清瀬市市民体育館から明治薬科大学までの柳瀬川のほとり、約4Kmの道のりをウォーキングしております。また、希望者には、美しく歩くための姿勢やウォーキングフォームに関するマンツーマン指導も行いました。実際に姿勢の改善や関節や腰の痛みの改善を実感された参加者さまから大変好評を頂いております。この取り組みによる健康増進効果について、本シンポジウムにて発表させて頂きます。

2.多摩六都科学館にて、来館者を対象とした「たまろくサイエンスレクチャー」においてセルフメディケーションに関する講座を担当、同館からだの部屋にて本研究室が監修したブースにて研究成果や情報を展示

清瀬市、東久留米市、東村山市、西東京市、小平市の5市で運営する多摩六都科学館では、来館者を対象として楽しく科学を学ぶ「たまろくサイエンスレクチャー」を定期的に開催しております。本年よりこの講座を本研究室で担当し、セルフメディケーションや薬に関する様々なテーマで講演し、多くの方々にご参加頂きました。写真は7月17日に「明日から役立つジェネリック医薬品のお話」という演目で行った講演の様子です。

多摩六都科学館の中にある、からだの部屋は身体のしくみを科学的に知るための展示室となっております。この展示室の中に、本年よりセルフメディケーションについて紹介するブースが設置され、本研究室が情報提供、監修を行いました。来館した子供たちにも分かりやすいように「セルフメディケーション」や「病気の予防」について解説し、自分の健康は自分で守ることの大切さ、そのためには生活習慣としての食習慣や活動習慣が重要であることを伝える内容となっています。

本年から多摩六都科学館のスタッフやボランティアの皆様を対象とした健康応援(健康チェック&健康相談)にも取り組み、その成果として食習慣や活動習慣によって健康効果を得た例についても紹介しています。本シンポジウムでもその一部を報告いたします。

3.「 市民公開講座2017 」の開催

2015年の「セルフメディケーションによる「ロコモティブシンドローム改善法」、2016年の「薬を飲まない薬剤師サプリを飲まない栄養士」に続き、今年で3回目となる市民公開講座を2017年6月24日、明治薬科大学サテライトキャンパスにて開催致しました。本研究室石井文由による講演「聞いて納得!知って得する!明日から役立つ! 「ジェネリック医薬品」のお話」には、定員を超える申込を頂く大好評となりました。ジェネリック医薬品とは何か?なぜ安いのか?品質はどうなのか?使い心地が違うのはなぜか?など、皆が感じる疑問について、ひとつひとつ紐解いて解説を行いました。また、質疑応答の時間には、ご自身が飲んでいるあるいはご家族が飲んでいるお薬、ジェネリック医薬品についての疑問や不安な点についての多くの質問が挙がり、予定時間を超えるだけでなく、講演終了後にも演者のもとに個人的な質問が多く寄せられました。

4.本学の「 薬剤師生涯学習講座 」におけるセルフメディケーション講座を担当

2016年に引き続き、2017年は6月4日、7月2日および9月3日の3日間にわたり、本学の薬剤師生涯学習講座にてセルフメディケーションを学ぶ講座「明日から健康サポート薬局のかかりつけ薬剤師」を開設致しました。本講座では、これからの薬局に求められる機能と薬剤師の役割を想定し、地域住民が薬局で自分の健康を知るための健康チェック、健康測定を体験するワークショップ【写真4-3】(骨密度測定体験)の他、健康相談応需時の運動指導を実戦形式で学ぶワークショップ【写真4-2】とグループディスカッション【写真4-4】を行いました。

受講者アンケートでは、「大変参考になり、発見があった」「今後の業務に活かしていきたい」「石井先生の熱い講義をもっと聴きたい!」等のご意見を頂き、大変好評を頂きました。