1.清瀬市健康増進課とのセルフメディケーション推進の取り組みを継続
明治薬科大学の学舎があります清瀬市では2016年度より「健幸ポイント」の仕組みを他地域に先駆けて開始しております。これは、対象となる住民が健康のために実践する活動や取り組みに対してポイントを付与し、このポイントに応じて地域で使える商品券を配布する仕組みです。
本研究室では、この取り組みを支援すべく、昨年に引き続き、この健幸ポイントの付与対象となる事業として、毎週柳瀬川のほとりを歩くウォーキング教室「美しくウォーキング」と、メタボやロコモが気になる方を対象とした健康チェックおよび健康習慣づくりの企画「100歳まで健康なからだづくりプロジェクト」を運営して参りました。「美しくウォーキング」には、昨年と同様、本年も100名以上の参加申込があり、毎週火曜日に約80名の参加者と一緒に清瀬市市民体育館から明治薬科大学までの柳瀬川のほとり、約4Kmの道のりをウォーキングしております。また、「100歳まで健康なからだづくりプロジェクト」には43名の申込を頂き、参加者に受検頂いた健康チェックの結果を見ながら、メタボあるいはロコモを予防あるいは改善するための個別相談およびアドバイスを行いました。実際に数値の改善を実感された参加者さまから大変好評を頂いております。この取り組みによる健康増進効果について、本シンポジウムにて発表させて頂きます。
2.多摩六都科学館にて、秋の企画展(2017年10月21日~11月26日)「今晩何食べる?-人のカラダは食べ物でできている-」を本研究室が監修
清瀬市、小平市、東久留米市、東村山市、西東京市の5市で運営する多摩六都科学館における秋の企画展「今晩何食べる?-人のカラダは食べ物でできている-」の展示内容の監修を本研究室にて行いました。本展示では、バランスのよい食事を規則正しく摂ることの大切さや、そのポイントをわかりやすく解説し、さらに地元の野菜農家、野菜直売所、地場産食品を生かした加工食品等も紹介しました。また、来館者を対象として楽しく科学を学ぶ「たまろくサイエンスレクチャー」では、昨年の「明日から役立つジェネリック医薬品のお話」に引き続き、本年は「健やかメニュー講座「あなたの食事に必要なのは、この1品!」のタイトルで講演を行い、多くの方々にご参加頂きました。
多摩六都科学館の中にある、からだの部屋は身体のしくみを科学的に知るための展示室となっております。この展示室の中に、昨年よりセルフメディケーションについて紹介するブースが設置され、本年も引き続き本研究室が情報提供、監修を行いました。来館した子供たちにも分かりやすいように「セルフメディケーション」や「病気の予防」について解説し、自分の健康を自分で守ることの大切さ、そのためには生活習慣としての食習慣や活動習慣が重要であることを伝える内容となっています。
昨年から多摩六都科学館のスタッフやボランティアの皆様を対象とした健康応援(健康チェックおよび健康相談)にも取り組み、その成果として食習慣や運動習慣の改善によって健康効果を得た例についても紹介しています。本シンポジウムでもその一部を報告いたします。
3.UR都市機構と連携した尾山台団地での「 みんなの健康カフェ 」の開催
UR都市機構からの依頼により、上尾市にある尾山台団地の集会所にて開催の「みんなの健康カフェ」の企画に携わり、2017年10月14日に第1回「みんなの健康カフェ」を開催いたしました。当日は尾山台団地の住民を中心に老若男女問わず多くの参加者が集まりました。本研究室スタッフによる、骨密度、体組成チェックコーナーは大変人気で、生活習慣の改善ポイントをアドバイスする薬剤師との相談コーナーは、行列ができてしまう程の好評を頂きました。また本研究室石井文由による20分健康ミニ講座「思い込みの罠シリーズ」も開催し、毎回参加者の皆さまから驚きの声が上がり、大変好評でした。この他にも、UR都市機構スタッフによる季節のミニイベント(2月には鬼のお面作り、10月にはしいたけ栽培)や、地元の大学生ボランティアによるミニゲーム、ウエルシアオアシス株式会社のスタッフによるドリンクやお菓子のサービング等の企画も大変人気があり、この「みんなの健康カフェ」は第2回(2018年2月3日)、第3回(5月19日)および第4回(8月25日)と継続して開催し、また今後も継続していく予定です。
4.「 サテライトキャンパスでの市民公開講座2018 」での講演
2015年の「セルフメディケーションによる“ロコモティブシンドローム改善法”」、2016年の「薬を飲まない薬剤師・サプリを飲まない栄養士」、2017年の「聞いて納得!知って得する! “ジェネリック医薬品”のお話」に続き、今年で4回目となる市民公開講座を2018年6月20日、明治薬科大学サテライトキャンパスにて開催致しました。本研究室石井文由による講演「知って納得!実践して健康!『しっかり食べて病気を予防する食事法』」には、定員を超える申込を頂く大好評となりました。自分の食事バランスをチェックする方法について実際に体験して頂きました。さらに、バランスのとれた健康的な食事とは何か、具体例を示しながらわかりやすく解説を行いました。
5.「 明治薬科大学清瀬キャンパス開校20周年記念イベント 」における健康チェック&健康相談コーナーの企画および運営
2018年6月9日、世田谷・田無両キャンパスの移転・統合から20年目を記念した「清瀬キャンパス開校20周年記念事業」が行われました。本記念事業は、「地元・清瀬」への感謝の意を表すと共に、今後の清瀬キャンパスにおける一層の発展を願うものです。
このイベントにおいて本研究室は、骨密度・血圧・体組成等の測定を行う「健康チェック」、その結果説明や生活習慣改善ポイントをアドバイスする薬剤師による「健康相談コーナー」を企画・運営し、大勢の市民の皆様にご参加頂き、大変好評を頂きました。
6.本学の「 薬剤師生涯学習講座 」におけるセルフメディケーション講座を担当
2016年、2017年に引き続き、2018年は6月3日、7月1日および9月2日の3日間にわたり、本学の薬剤師生涯学習講座にてセルフメディケーションを学ぶ講座「患者から求められる”かかりつけ”薬剤師になる!地域住民の健康維持(セルフメディケーション)支援の実践~明日から使える知識・技能・心構えを身につける実践ワークショップシリーズ~」を開設致しました。本講座では、これからの薬局に求められる機能と薬剤師の役割を想定し、地域住民が薬局で自分の健康を知るための健康チェック、健康測定を体験するワークショップ(骨密度測定体験)の他、健康相談応需時の運動指導を実践形式で学ぶワークショップ等を行いました。さらに、医療の現場で問題視されているジェネリック医薬品の使用感差について、研究データを用いながら解説し、外用剤の粘性測定を体験するワークショップを行いました。受講者アンケートでは、「貴重な情報、最新の知識を得られて嬉しい」「現場業務に活かしたい」「石井先生の熱い講義が毎回楽しみ!」等のご意見を頂き、大変好評を頂きました。